医療関係者向けサイト

医療関係者向けサイト

投与後にご注意いただきたいこと

投与後にご注意いただきたいこと

患者様への注意喚起

本剤投与後に「いつもと何か違う」と感じることがあれば、速やかに主治医に連絡をするようにご指導ください。特に、次のような症状があらわれた場合には次の受診日を待たずにすぐに連絡するようご指導ください。

  • 発熱、咳、鼻水、のどの痛み、頭痛、悪寒など、風邪のような症状が続く。
  • 皮膚に発疹(蕁麻疹等)、かゆみが出た。
  • 息苦しい。冷や汗が出る。動悸がする。
  • いつも以上に体がだるい、疲れやすい。

予防接種について

下記の不活化ワクチン接種について、可能な限り実施するようご指導ください。

  • 流行前のインフルエンザワクチンの接種
  • 高齢者や、糖尿病などの基礎疾患をもつ患者様における肺炎球菌ワクチンの予防接種

※ 本剤は生ワクチン接種に起因する感染症発現の可能性を否定できないため、本剤による治療中はBCG、麻疹、風疹、ポリオなどの生ワクチンを接種しないでください。

その他注意すべき患者様

投与後のチェック項目

本剤投与後も、定期的な検査を実施してください。次の投与日までの間にも、下記表を目安に、患者様に対して定期的な受診を促してください。

生物学的製剤治療開始後チェックリスト

< 治療開始後1か月 >
□ 胸部X線
 
□ 胸部CT(必要時)
 
□ 血中β-Dグルカン
pg/mL
□ CRP
mg/dL
□ WBC
/μL
□ 肝機能検査  
□ 他の血液・尿一般検査
(HBsまたはHBc抗体陽性の場合)
 
□ HBs抗体価
 
□ HBV-DNA定量
20IU/mL未満・20IU/mL以上
< 治療開始後3か月 >
□ 胸部X線
 
□ 胸部CT(必要時)
 
□ 血中β-Dグルカン
pg/mL
□ CRP
mg/dL
□ WBC
/μL
□ 肝機能検査  
□ 他の血液・尿一般検査
(HBsまたはHBc抗体陽性の場合)
 
□ HBs抗体価
 
□ HBV-DNA定量
20IU/mL未満・20IU/mL以上
< 治療開始後6か月 >
□ 胸部X線
 
□ 胸部CT(必要時)
 
□ 血中β-Dグルカン
pg/mL
□ 抗核抗体*
 
□ CRP
mg/dL
□ WBC
/μL
□ 肝機能検査  
□ 他の血液・尿一般検査  
□ IGRA(クオンティフェロン検査/T-SPOT検査)
(HBsまたはHBc抗体陽性の場合)
 
□ HBs抗体価
 
□ HBV-DNA定量
20IU/mL未満・20IU/mL以上
< 治療開始後12か月 >
□ 胸部X線
 
□ 胸部CT(必要時)
 
□ 血中β-Dグルカン
pg/mL
□ 抗核抗体*
 
□ CRP
mg/dL
□ WBC
/μL
□ 肝機能検査  
□ 他の血液・尿一般検査  
□ IGRA(クオンティフェロン検査/T-SPOT検査)
(HBsまたはHBc抗体陽性の場合)
 
□ HBs抗体価
 
□ HBV-DNA定量
20IU/mL未満・20IU/mL以上

以後は半年毎を目安に実施(HBs/HBc抗体陽性の場合はより頻回に行うことが望ましい).
*抗核抗体検査はTNF阻害薬使用時に行う.また,抗核抗体が陽性の場合には抗dsDNA抗体の測定も検討する.関節症性乾癬にてMTXを併用する場合は,血液検査時にKL-6も測定することが望ましい.発熱・咳・息苦しさなどの症状の訴えがある場合には,そのつど呼吸器感染症や間質性肺炎を疑い,フローチャート(P17)に従って診断・治療を実施する.

日本皮膚科学会乾癬分子標的薬安全性検討委員会 .:日皮会誌 .;132(10):2271-96. 2022.

増量について

ウステキヌマブBS皮下注45mgシリンジ「F」 電子化された添付文書(抜粋)

6. 用法及び用量

通常、成人にはウステキヌマブ(遺伝子組換え)[ウステキヌマブ後続1]として1回45mgを皮下投与する。初回投与及びその4週後に投与し、以降12週間隔で投与する。
ただし、効果不十分な場合には1回90mgを投与することができる。

  • 1回45mgにて十分な治療反応が得られない場合、投与開始から28週以内には増量を含めて、治療計画を再考してください。
  • 1回90mgへ増量を行っても十分な治療反応が得られない場合、本剤の投与継続を慎重に再考してください。

(参考)
海外では、体重が100kgを超える場合は、1回90mgの投与が推奨されています。